渋谷という街の今日の一杯 Vol.7 「BAR KOBA のキールロワイヤル」

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エネルギッシュなムードが漂う渋谷も、夜になればどこからともなく大人が集まり、渋谷という街にひっそりと酔いしれます。
渋谷という街にはどんな一杯が合うのでしょうか。今晩のお店のバーテンダーに聞いてみましょう。

東急本店の横道を代々木公園方面に向かうと、“奥渋”と呼ばれるエリアにたどり着く。ここ近年、“奥渋”は感度の高いワインバーやビストロ、カフェなどが集まり、人気のエリア。

代々木公園駅と渋谷のちょうど真ん中あたり、突如ピンクの外観のお店が現れる。

少しあせたピンクの壁に小さな看板。「BAR KOBA」の文字でバーであることが分かる。
ずっと気になっていたが、勇気を出して入ることにした。

バーテンダーの小羽広人さんに、渋谷に合うカクテルをオーダー。
「思われているものとは違うかもしれませんが……」と提供されたのはシャンパーニュと小さなグラスだった。

「キールロワイヤルはご存知ですか?
カシスとシャンパンを軽くステアしたカクテルですが、BAR KOBAではブルゴーニュ産のカシスリキュールを扱っています。
これが濃厚で香りのいいカシスリキュールで、アルコール度数が5度。お酒くさくないので、シャンパーニュをチェイサーとしてお出しすると相性がいいのでは、というところから提供をはじめました」

まずカシスリキュールを一口飲んでみると、小羽さんのいう通り、濃厚なカシスが広がり、まったりとした香りが鼻を抜ける。その後にシャンパーニュを口に含むと、角のない飲みやすいシャンパンとカシスの香りがほのかに合わさる。

新しい提案に目を丸くしていると、

「おそらく他のお店ではやっていないですね。
この辺りはナチュラルワインを扱ったワインバーも多いですから、そのあとでもすっとなじみやすいと思います」

バーテンダーの小羽さんとの話は尽きない。

「僕、お話大好きだからThe Barという雰囲気は似合わないと思って、大好きなルイス・バラガンというメキシコの建築家にインスパイアされたバーにしました。ルイス・バラガンは明るい色の壁面を使った建築家なんですよ」

ピンクの外壁の謎も解けたが、少し入りづらくて足踏みしていました。と正直に伝えると、

「わざと少し入りにくいようにしているんです。
でも勇気を出していらしていただいた方は全力でおもてなおしをしますし、緊張も解いていけるよう、お話をさせていただきます」

20年近くバーテンダーをしている小羽さん。“奥渋”の前は、ほど近い代々木上原で10年ほど経験したのち、6年前に「BAR KOBA」をオープンさせた。

「土地勘のある場所でお店を開けたいと思いました。
それにこの辺りはご近所に住む方をはじめ、クリエイティブな人が多いエリア。とても刺激をもらえるんです。
出身の山形から東京へ出てきたとき、はじめての渋谷に刺激を受けました。その影響からか、いずれさまざまな人に刺激を与えられる人になりたいと若いながらに思っていました。
この界隈の人はそんな生き方を目指している人が多いと感じています。
そんな方に少しでも刺激を与えられるように、日々おもしろいお酒の提案を考えていきたいですね」

終始新鮮な驚きを感じていると、どうしてだか新しいことをはじめてみたくなる。これから何か新しい挑戦をはじめるときにはここへ来て、背中を押してもらおう。

「BAR KOBA」
https://www.facebook.com/shibuyakoba
営業時間 18:00~4:00(LO 3:30)
住所 東京都渋谷区富ヶ谷1-17-1-1F
電話番号 03-5738-7833

◆渋谷という街の今日の一杯 Vol.6 「Bar Rocaille のTea Cocktail」
◆【渋谷という街の今日の一杯 Vol.5 「Megan のウィスキー×ほうじ茶」
◆渋谷という街の今日の一杯 Vol.4 「The SG Club のメロンクリームソーダ」

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この記事を書いたライター
高橋優璃
高橋優璃
Yuri Takahashi
出版社の女性向けメディアにてWEBディレクターとしてSNSやビューティ、占いコンテンツなどを担当。 その後独立し、女性向けWEB媒体のエディター、雑誌のライター、大手企業のカタログエディットなどを手掛ける。
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