渋谷という街の今日の一杯 Vol.12 「INC COCKTAILSのコスモポリタン」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

エネルギッシュなムードが漂う渋谷も、夜になればどこからともなく大人が集まり、渋谷という街にひっそりと酔いしれます。
渋谷という街にはどんな一杯が合うのでしょうか。今晩のお店のバーテンダーに聞いてみましょう。

宮益坂を登りきり、少し脇道に入ると、非常口のようなちいさいグレーのドアがある。
小さく“BAR”と書いてある看板。
重たいドアを開けると、地下へ続く階段。中へ入ればロウソクの灯りがぼやっと灯る、うす暗い空間。
しかし、バーテンダーの森岡賢二さんはお店の重厚な雰囲気と打って変わって、ニカッと笑顔で迎えてくれた。

バーテンダーの森岡さんに渋谷に合うカクテルをオーダー。

「女性ならご存知の方も多い、晩夏にあうカクテルはいかがでしょうか」

“コスモポリタン”と聞いて、一番に思いついたのは、『Sex and The City』。主人公のキャリーが好きなピンク色のショートカクテル。気にはなっていたが、頼むとミーハーっぽい人だと思われそうで、気恥ずかしくて今まで一度も頼んだことないカクテル。

「本来のレシピはウォッカで作るのですが、うちではテキーラと同じ主原料にしたメキシコのお酒“メスカル”を使っているんです。風味を楽しんでもらえれば」

クランベリージュースのフレッシュないい香り。グラスの縁の塩がキラキラと輝いて、きれいなお酒なんだなぁ、とひとくち飲むと、スモーキーな香りに塩味、そしてクランベリーの酸味が広がる。

「メスカルは一度スモークしてから蒸留しているので、スモーキーな香りが特徴です。うちならではの解釈を加えたオリジナルの“コスモポリタン”なんですよ」

気恥ずかしいと思っていた気持ちがどこかへいってしまうほど、大人が飲めるカクテルになっていた、“コスモポリタン”。

「ショートカクテルは、1杯目におすすめなんです。例えば待ち合わせや、軽い打ち合わせの時に飲まれることが多いんですよ。
うちは21時からお客さまが増えてくるので、お食事前の待ち合わせの利用はおすすめです」

大阪で店を営んでいるが、2店舗目の場所に渋谷を選び、2018年11月にオープンしたINC COCKTAILS。

「僕は学生の頃は埼玉に住んでいて、学生の頃、買い物も初めてのクラブも渋谷。土地勘はあったし、物件を探しているときやっぱり渋谷っていいな、って思ったんですよね」

海外のバーに迷い込んだような、モダンな空間だが、スタッフは皆関西から来ている。
フレンドリーな接客とのギャップが楽しい。

そしてお店の片隅で目に入る、レコードの数。おおよそ3000枚ほど所有しているんだそう。

「1940~70年代の黒人音楽がメインで、ブルース、ジャズ、ソウル、ラテン、カリプソ……。1950年代の音響を使って、その日のお客さまの雰囲気に合わせて音楽を選んでいるんです。
カップルで来られたら、なんとなくスローなテンポの曲をかけたりすることもありますよ(笑)。そんなところに気がついてもらえると、嬉しいですね」
気鋭のDJのイベントなどもやっていて、音楽好きに教えたいと思った。

渋谷にあるとは思えない広い空間。気の置けない友人や、仕事仲間、ひとりになりたいとき。
重い扉をぐっと開ければ、どんなわがままにも答えてくれるお店がある。
心強いバーがまたひとつ増えた。

「INC COCKTAILS」
http://www.bar-inc.co.jp/
営業時間 19:00~3:00
(2:30ラストオーダー)
休み なし
住所 東京都渋谷区渋谷1-5-6 B1F
電話番号 03-6805-1774

◆渋谷という街の今日の一杯 Vol.11 「Cafe & Bar CALLASのアイスとカフェラテのカクテル」
◆渋谷という街の今日の一杯 Vol.10 「Bar TRIADのThe GreenWay」
◆渋谷という街の今日の一杯 Vol.9 「FUGLEN TOKYO のMemory Lane」

※記事の内容は公開時点の情報です。価格等の情報については変更している可能性がありますのでご了承ください。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
この記事を書いたライター
高橋優璃
高橋優璃
Yuri Takahashi
出版社の女性向けメディアにてWEBディレクターとしてSNSやビューティ、占いコンテンツなどを担当。 その後独立し、女性向けWEB媒体のエディター、雑誌のライター、大手企業のカタログエディットなどを手掛ける。
執筆記事一覧