MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店に聞く、「渋谷で働くアラサー女性におすすめする食欲がわく、食エッセイ本3選」

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東急百貨店本店に、渋谷最大級の書店&文具店があるのはご存知ですか?「MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店」は丸善とジュンク堂のダブルネーム1号店。 蔵書数はなんと80万冊以上!さらに文房具の販売もしています。

そんなたくさんの本の中から、プロ中のプロである書店員さんがザ・スクランブルユーザーに読んでもらいたい本をピックアップ。 今回は、食欲の秋! 美味しいものが食べたくなる食にまつわるエッセイ本を社会書担当の中田英志郎さんに紹介してもらいました。

1. 『あんこの本』

京都を中心にライターとして活躍している姜尚美さんが京阪地区中心に、おいしいあんこのお菓子を出す店を紹介する『あんこの本』。その名の通り、あんこしか出てこない一冊。

「そそられる表紙に思わず目が止まりますが、中身も写真が豊富。京都をメインにおいしそうなあんこの菓子を、職人のこだわりと共に紹介しています。

ガイド本の側面もありながら、あんこ愛に溢れていることがよくわかる文章。でも実は姜尚美さんは元々あんこ嫌い。仕事を通じておいしいあんこに出合い、どんどんあんこが好きになっていく様もおもしろいです。

解説にはアーティストの横尾忠則さんが登場し、つぶあん愛を語っています。とび出す肯定意見につぶあん派の人は納得なのでは?」

もちろんこしあん派の人も楽しめます。差し入れやおみやげの参考にもなる、『あんこの本』。

あんこの雑学も知れる、あんこまみれの一冊。

『あんこの本』文藝春秋 935円(税込)姜尚美(著)

2.『貧乏サヴァラン』

サヴァランとはフランスの焼き菓子。ミスマッチなタイトルの本の著者は文豪・森鴎外の娘の森茉莉氏。

森鴎外は特に茉里を溺愛していたと言われ、いわゆるお嬢様。おいしいものに目がなく、最初の夫がフランス文学者だったこともあり、ハイカラなものも大好きだったそう。

「亡くなった森鴎外の著作権の関係で印税収入が途切れたり、相次いで離婚したりと生活に困窮して文章を書きはじめた口ですが、親譲りか文章がうまい。

その文章力を活かして随筆を書きはじめ、特に多いのが食を題材にしたもの。『貧乏サヴァラン』は自分で作ったものから、食への渇望、今も残る名店へ足を運んだ話など、食にまつわるエッセイをまとめた一冊です。

森茉莉のおもしろさはお嬢様育ちゆえの、生活能力のなさや、わがままキャラ。それでも客観的に自分を見ることもできるので、自分のことをシニカルに評しているところは憎めずクスッと笑えます。

昭和に書かれた文章ですが、今読んでも全く古さを感じず、長く女性に愛されている本です」

『貧乏サヴァラン』ちくま文庫 594円(税込)森茉莉(著)

3.『食べたくなる本』

「料理本」を、映画批評家の三浦哲哉氏が著した批評した異色でユニークな一冊。その名も『食べたくなる本』。

「これは食にまつわる本ですが、食へのこだわりが強い著書が“食にまつわる本”を批評した少し変わった本。

しかし、この本を通じて文化の違いや社会の変化を読み解くのが興味深い。

例えば、レシピ本は社会環境が変わるとトレンドがどんどん変わってきます。昔は少し手の込んだレシピが掲載されている本が主流でしたが、今は時短レシピや簡単レシピなどが人気。どういうことかと言うと、女性の社会進出が進み、料理にかける時間が相対的に減ってきていること。

料理本で知れるのは食文化だけじゃないことがうかがい知れます」

2019年2月に刊行され、最近の本も網羅しているので、読んだことがある本が出てくるかも? おいしいだけじゃない、文化的側面からの食について一考してみる秋にしてみては?

『食べたくなる本』みすず書房 2,970円(税込) 三浦哲哉 (著)

「MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店」

東京都渋谷区道玄坂2-24-1 渋谷・東急百貨店本店7階

TEL 03-5456-2111

営業時間10:00~21:00 

https://honto.jp/store/detail_1570061_14HB320.html

Twitter: @junku_shibuya

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※「hontoカード」、「Pontaカード」「dカード」利用可能

紹介者 「MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店」社会書担当 中田英志郎

※記事の内容は公開時点の情報です。価格等の情報については変更している可能性がありますのでご了承ください。
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この記事を書いたライター
高橋優璃
高橋優璃
Yuri Takahashi
出版社の女性向けメディアにてWEBディレクターとしてSNSやビューティ、占いコンテンツなどを担当。 その後独立し、女性向けWEB媒体のエディター、雑誌のライター、大手企業のカタログエディットなどを手掛ける。
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