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【女性バイヤー奮闘記】クリスマスケーキ商戦PART2 クリスマスケーキ70台撮影! 緊張のカタログ撮影現場レポ

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2017/10/16更新

いよいよ、東急百貨店では、クリスマスケーキのご予約がスタート! 毎年、注目のショップやメーカーが手掛ける渾身のケーキが話題を呼び、売り切れも出るほど大好評のラインアップは、いったいどう揃えられているのか……。その陰には、一人の若き女性バイヤーの熱きドラマがありました。

普段、なかなか見ることのできないショップやパティシエとの交渉やカタログ撮影の様子など、数え切れないほどの業務をこなす、“バイヤー奮闘記”を4回に渡ってお届けします。第二回目は、クリスマスケーキに欠かすことのできないカタログ撮影の舞台裏に迫ります。

美しく可憐なクリスマスケーキの撮影現場は、まるで戦場だった!

街の木々や葉が色濃く染まり始める10月、東急百貨店にクリスマスケーキのカタログが登場します。けれど、その制作が始まったのは、まだジリジリと強い陽射しが降り注ぐ8月のこと。今年、東急百貨店のクリスマスシーンに華を添えるクリスマスケーキ70台が都内の某スタジオに集結し、カタログ撮影が行われました。その現場を仕切る東急百貨店スイーツのバイヤー鹿島淑子さんに密着。その奮闘ドキュメントをお届けします。

東急百貨店 クリスマスケーキ

撮影スタジオに入り、まず驚いたのは、その寒さ。外は茹だるような暑さだというのに、スタジオ内は冷房を最低温度に設定し、さらには、大型の送風機を3台フル稼働させているので、キンキンに冷えていました。「室温が熱いと、ケーキは汗をかきやすいんです。それに、クリームやコーティングが溶けてしまう心配も。最良の状態で撮影をするために、室内を徹底的に冷やしています」という鹿島さん。「外との温度差がすごくて、油断すると体調を崩しがち」といいながらも、現場を仕切るバイヤーとして「撮影期間の3日間は絶対に風邪でダウンできないので」とダウンコート姿で体調管理の大変さを語っていました。

東急百貨店 クリスマスケーキ
東急百貨店 クリスマスケーキ

スタジオに備えられた大型の冷蔵庫には、ケーキがびっしりと詰まっていました。

東急百貨店 クリスマスケーキ

現場ではフードコーディネーターさんが大活躍! ケーキを慎重に箱から出し、その魅力を最大に引き出す器を選ぶ。装飾品が別添えの場合は、ケーキの完成図をもとに、完璧に再現します。そして、写真撮影という流れに。しかし、すべてがそうスムーズに進むわけではないそう。「運搬中に傷がついていた、装飾品がたりない、事前の打ち合わせのものと違う仕上がりになっていたなど、アクシデントは数えきれません! 問題が発生すれば、すぐにショップやシェフと連絡を取り、取り寄せの手配などを迅速に行わなければなりません」と鹿島さん。さらには、スタジオに直接持ち込むショップの入り時間などの調整も担っているため、終始、携帯電話で問い合わせしたり、連絡を取っている状態でした。

東急百貨店 クリスマスケーキ

ケーキの魅力を伝えるために、写真に一切の妥協はしない

撮影セットの中にケーキを移動し、今年のクリスマスケーキカタログのテーマである“My jewelry box ~私の宝箱~”にあわせて、スタイリストさんが背景に小道具を添えるなどして、やっとシャッターを切ることができます。そして、鹿島さんは、すかさずパソコン画面で写真の出来栄えをチェック。けれど、その表情は浮かない様子……。「背景のパールが見えている割合を減らしましょう」「20度くらい回転させてみましょう」など、つぎつぎと変更を告げていきました。納得のいく状態になるまで調整を繰り返し、最終の撮影に挑みます。「クリスマスケーキは自信を持って厳選したものばかりなのですが、この写真ひとつで、イメージが変わってしまうかも知れないと思うと、妥協はできません。100%の魅力を伝えられるまで、調整と撮影を繰り返すこともあります」とまっすぐな瞳で話す鹿島さん。バイヤーとしてクリスマスケーキをヒットにつなげるための責任や重圧と戦っているようでした。けれど、70台も撮影をしていると、時として、壁にぶつかることも。でも、冷蔵品や冷凍品であるケーキは、待ってはくれません。現場に緊張感が走る中、鹿島さんの判断は、いたって冷静。「カメラの位置を上目から撮影してみましょうか、それともライティングを変更することはできますか」とつぎつぎとアイディアを出し、カメラマンや周囲のスタッフと相談を進めていく。ふと、こんなスピード勝負の現場でなかなかOKサインを出さない時、鹿島さんがスタッフと衝突することはないのだろうか。そんな心配をアシスタントの女性にぶつけてみると、「鹿島さんのいいものを創ろう、生み出そうとする意欲は誰よりも強い! その気持ちが現場の士気を高めてくれるんです」と話していました。

カタログ撮影のクライマックス! がしかし、またもトラブルが発生!

東急百貨店 クリスマスケーキ

今回のクリスマスケーキカタログにおいて目玉のひとつである『パティスリー レザネフォール』のケーキがシェフとともに到着しました。昨年、話題を呼んだハイヒールモチーフのケーキに続く今年の作品は、ホワイトチョコレートのドームについた小窓のような穴から苺が顔を覗かせるという素敵なデザイン。その上から温めたオリジナルのカシスソースをかけることで、溶けながらデザインチェンジして、新たな表情が生まれるというユニークさは、アイディアマンの同店シェフの菊地賢一さんならでは。鹿島さんも「菊地さんは、何度も打ち合わせをして、出来上がりの想像はできているのに、完成品を見ると、いつも期待を大きく上回ってくれます」と笑顔。しかし、ここで問題が! カシスソースを入れて写真に添える器がないことが判明しました。スタジオの近くには売っているようなお店はなく、撮影が中断になるのでは……と暗雲が立ちこめた時に、鹿島さんが携帯電話で連絡。その手配のおかげで、数十分後には、理想的な器がスタジオに届き、スタッフに安堵の表情が。

東急百貨店 クリスマスケーキ

2つのケーキをワンカットに収めるという新たな試みにトライ

今回、鹿島さんにとって初めての挑戦になるのが、2つのケーキを1つの写真に収めるという撮影カット。でも、一歩間違えれば、お互いの良さを打ち消すことにもなる難しい見せ方であるため、ある意味、賭けとも取れるチャレンジ。「異なるケーキが2つ並ぶと考えた時、ショップの色やケーキの風合いなども検討しましたが、一番は、プライベートでもよく知り合っていて、気心の知れた方同士であれば、空気感がマッチするのではないかと考えたんです」と話す鹿島さんの“勘”は的中。雰囲気はもちろん、カラーコーディネートもバッチリという結果に。では、すぐにOKかといえば、もちろん、そんな簡単なものではありません。カシスのソースを置く位置や金粉の枚数、パールの見える数など、細部にまでこだわり、このワンカットにかかった時間は、なんと1時間! 撮影に関してはもちろん、周囲の状況、ケーキの状態、進行具合など、すべてに気を配っているため、この日、鹿島さんがお昼ご飯を食べられたのは15時近くのこと。しかも、5分程度で食べ終えていました。このようにご飯も適当に済ませ、座ることもほとんどなく、怒濤の撮影3日間は過ぎていきました。

撮影終了後からがカタログ制作の本番! またまだ激務は続く……。

東急百貨店 クリスマスケーキ

納得のいく写真が撮れ、ホッとしたのも束の間。この写真をもとにカタログをカタチにする作業もバイヤーの大事な仕事。カメラマンやフードコーディネーターの想いが詰まった写真をもとに、ページのデザイン構成やレイアウト、添える文章など、最高のクオリティのカタログを仕上げるという責任が! その状況に鹿島さんは、「大変ではありますけれど、これがクリスマス本番のお客様の笑顔につながると思うと、やはり手はぬけません。最後まで全力疾走します」と疲れを感じさせない表情を見せていました。

バイヤーの鹿島さんのほか、多くの人の努力が凝縮したクリスマスケーキカタログをチェックしてみませんか? 東急百貨店でも手には入りますし、スマートフォンやパソコンなどからチェックすることが可能ですので、ぜひご覧ください。

※オンラインカタログはコチラから
https://www.tokyu-dept.co.jp/christmascake/

次回は「いざクリスマスケーキ予約スタート! 今年のおすすめポイントはココ!」をレポートします。お楽しみに!




前回の連載はこちら!
◆【女性バイヤー奮闘記】クリスマスケーキ商戦PART1 名店相手に奮い立つ! 真夏の商談編

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