人やモノ、カルチャーの振り幅が広いこの街は、
いつも私の感性を刺激してくれます。
大学生の頃、明治通りを歩いて渋谷から原宿に行くのが好きでした。
女性ファッション誌のライター時代は、読モのハントで1日中この街にいたことも。
アクセスの良い街なので、友達と用事で会う時も渋谷です。
もうすぐバレンタイン。彼とBunkamuraで映画か舞台を観て、彼がトイレに行った隙に座席にチョコレートをそっと置いておく、みたいなことをしてみたい。
渋谷からの帰りは、いつも気分がいいんです。
渋谷はずっと変わらない、私のホームです。
渋谷に初めて来たのは中学生の時。同年代向けの雑誌の専属モデルをしていて、撮影のために和歌山からよく上京していたんです。仕事が終わると渋谷で遊ぶことも多く、一緒にモデルをしていた子とプリクラを撮るのが楽しみでした。
そして、大学入学を機に上京。学校に通いながら、モデル時代に興味のあったライターのお仕事を始めることになりました。横浜の馬車道に住んでいた当時は、東横線に乗って週に1〜2回は渋谷に遊びに来ていましたね。特によく訪れていたのがBunkamura。ドゥ マゴ パリで寒い時にショコラショー(ドゥマゴホットチョコレート)を飲みながら、顔見知りのギャルソンと、とりとめのない世間話をするのが好きでした。
その後、大学を卒業してモデルやライターを生業にしてからも、以前と変わらず渋谷が好き。若い子からマダムまでさまざまな人がいて、身近なモノから高級なモノ、健全な場所からちょっと怪しい夜遊びスポットまで、なんでもあるのがこの街の魅力です。感性が刺激されてインスピレーションがわくことも多く、原稿制作に煮詰まった時に渋谷のカフェに行くと、なぜかスラスラと書けちゃうから不思議です。
渋谷はすごく落ち着く私のホームともいえる街。内向的な私とは真逆の雰囲気で、性格の違う親友みたいな存在ですね。渋谷に来ると帰りはすごく気分がいい。今日も気持ちよく家路につけそうです。
前田紀至子
ライター、モデル。
1985年生まれ。フェリス女学院大学文学部を卒業。10代は新潮社『nicola』で専属モデルを、20代は光文社『JJ』で読者モデル、ライターとして活躍。現在はウェブマガジンや企業のPR誌、テレビ番組でのモデルなど幅広く活躍中。
来月より、「ザ・スクランブル」で渋谷をテーマにした前田さんの連載がスタートします!お楽しみに。
衣装協力:
〈イロザ〉デニムジャケット(vintage)・・・〈税込〉8,424円、ニット(vintage)・・・〈税込〉6,480円、スカート(vintage)・・・〈税込〉6,480円、スニーカー(RFW)・・・〈税込〉12,420円
■渋谷駅・東急東横店 西館1階 SHIBUYAスクランブルⅠ
※2月25日(木)NEW OPEN